訃報 大塚康生さん

「大塚ですが、Mac の調子が悪いんで、ちょっと見に来てもらえませんか」

事あるごとに、お電話をいただいておりました
もうあのお声が聞けないと思うと、、、寂しいです
最後にお会いしたのは昨年10月29日
修理でお預かりしていた Mac mini をお届けした日のことでした
コロナ禍の中リハビリに通われており、お元気でいらしたのに。。。。

大塚さんにお会いしてから約18年になりますが、有形無形多くのモノを与えていただきました。アニメ関係者・ファンならば、お宝・伝説級であろう数多くの写真や資料を保管されていました。奥様もご一緒に勤務されていた東映動画時代に描かれた「らくがき帳」を拝見させていただいた際、イラスト化された同僚の方々を奥様とお二人で懐かしそうに解説してくださったお姿が強く印象に残っています。昭和30年代に描かれたので約60年も大切に保管されていたのです。お二人の解説も相まって日本アニメ黎明期の貴重な資料に接することができたと再認識いたしております。まさに遺産です。

2010年11月には大宮・鉄道博物館に同行させていただきました。氏の鉄道に関する知見をご披露いただき、知識と経験の差は大きいことを痛感いたしました。展示解説員も我々同行者と一緒に大塚さんの含蓄を拝聴していたことが鮮明に記憶に残っています。さすが元「神童」です。一転、蒸機シミュレータで運転を堪能されていたお姿は「大塚少年」そのものでした。このギャップが大塚さんの魅力の一面なんですよね。この日不肖ながら「大塚機関士の機関助士」として、D51 の釜に投炭させていただいたことは一生の思い出です。

大塚さんは盟友高畑勲さんをご紹介くださいました
つまり私共はアニメ界の巨匠お二方の Mac のメンテナンスに携わることが叶ったのです
何もかもが貴重な思い出です

あちらでは高畑さんとまたお仕事ができますね
時間は存分にありますので、締め切りを気にせずに思う存分共作されてください
ペプシ片手に紫煙をくゆらせながら、喧々諤々の打ち合わせをされていることでしょう
次回作を楽しみにしています

長い間本当にお疲れ様でした
ありがとうございました

謹んでご冥福をお祈りいたします


大塚さんに関する過去のエントリー記事リンク
2005.7.3 今日のお客さん その3
・大塚さんとの出会いなど

2010.8.14 PowerMac G4 1.25Ghz M9145J/A
・大塚さんが使用されていた PowerMac G4 の告知

2010.8.23 PowerMac G4 1.25Ghz 「大塚康生」バージョンのご紹介
・上記 Mac にイラストを描いていただいた記事

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