夏にご用心

8月に入り練馬は蝉の声が一段と大きくなってきました
夏本番です
この季節はどうしても Mac を設置している場所の
気温も高くなりがちです
ご存知のとおり「熱」は電気製品の大敵です

そこで今回は熱に関してです
パソコンの場合、購入当初は内部で発生した熱が
設計どおりに排熱できております
長期間の利用で内部に埃やゴミが溜まってきますと
徐々に排熱しづらくなってしまいます
異常な発熱は確実にその機械の寿命を縮めます

特に最近の Mac は薄い筐体になりました
ということは、内部の隙間も減っており
より埃による影響を受けやすい構造になったということです
非喫煙環境で、空気清浄機を設置し、定期的なお掃除をされている方でも
長期間使用すれば、必ず埃は入り込みます

具体例をご紹介致します
iMac はその構造から埃を蓄えてしまう機種です
ユーザーが分解、清掃しにくい構造でもあるので
数年単位で使用された iMac は確実に埃が混入しております

液晶モニタ一体型となった iMac G5 / 2002 以降のモデルは
本体下部のメッシュ部から空気を吸い込み
裏面上部のスリット部から排出する構造になっておりますので
どうしても下部の空気の流入口周辺には埃が溜まってしまいます
と、言葉で言われてもイメージが湧いてこないですよね

それでは.....

iMac_dust

内部はこんな状態になっております
この画像は HDD 故障でお預かりした iMac Early 2008 ですが
埃の量は平均以下です
前面パネルを外した状態の左側下部を撮影致しました
撮影したのは昨年末でしたので、実働4〜5年というところでしょうか

空気を取り込んでから排出するまでの経路には
ファンやケーブル、基板、コネクタなど様々なパーツ(障害物)があり
空気の流れの悪い部分に埃が付着してしまいます

画像の iMac オーナーに伺ったところ
部屋も机上も定期的にお掃除されているとのことで
この画像をお見せしたところ、ショックを受けておりました
お掃除をされていても、これだけの埃が溜まってしまうのです
「平均以下」でこの程度なのですが
別件で使用期間約2年、喫煙環境下の iMac にて
この画像とは比べ物にならない量の埃が混入していた例もございます

私共は室内で修理作業を行いますが、分解作業の最初の行程で
埃の混入量がかなり多い場合は、まずは屋外で埃を飛ばしてから
作業に入ります

画像の埃の色に注目してください
薄い灰色のふわふわとした軽い埃です
これが喫煙環境になりますと、埃の色が茶色になり
やや湿度を感じる密度の濃い埃になります
また埃だけでなく基板、ケーブル、コネクタなどが
茶色に変色しており、タバコ臭を感じます
またシルバーだったアルミ筐体にヤニがうっすらと付着し
シャンパンゴールドのように見える個体もございます

軽い埃は缶のエアーダスターで吹き飛ばせるのですが
喫煙環境の場合、エアーダスターでは除去しきれず
コンプレッサーを用いた強力な空気圧が必要になります
基板以外の部位はブラシで軽く擦って、清掃する場合もございます

また私共のような都市部の幹線道路沿いの環境ですと
粉塵のような、黒く細かい粉状のダストが内部に付着する場合がございます
空気清浄機を利用されているかたは、ご存知だと思いますが
長期間使用してると、フィルターに真っ黒な粉状ダストが付着します
まさにアレです、冷蔵庫の裏の壁にも付着することもありますよね
静電気が発生する部分?に付着しやすいようです

室内温度が上がるこの季節、人間だけではなく Mac のクーリングも
ケアしてあげたほうがよろしいようです

♪あぶない あぶない 夏は「埃」にご用心〜(古っ)

それではまた次回、またこの場所で

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